過去最多の5人の顔ぶれが出そろって3週間が経過したが、支援者の人脈が入り乱れていることから、各派共に支持者拡大の動きが思う様に進んでいない。「応援はするが表に立てない」「旗色を鮮明にできない」のは市民や政党も共通していて、各派の活動もいたって“コンパクト”になっている。
饗場道博 饗場派は、最も早い昨年11月に後援会を発足。しかし、その後相次いで出馬表明者が出たことで、「支持者が他陣営に取り込まれたりしないように」と危機感を強める。後援会支部は地元の諸区のみだが、「1人ひとりの積み重ね」を継続する考え。小林邦太郎後援会長は「若い年代層に飛び込んできてもらえれば」と、比較的しがらみのない世代の巻き込みを期待している。
 

 

大森あつなり大森派は、4年前の市長選で草の根の運動を展開。後援会は今回も同様の動きを進めている。このため、5派林立は「後援会活動に大きな影響は出ていない」とするが、「前回選の支持者から、同級生や親せきが出るとの理由で断られるケースもある」という。大森氏は「多くの陣営の支持基盤が西部地区に集中している」と分析。今後は「東南部へ攻め込みたい」と話す。

 

 
小泉俊博 小泉派は、12月下旬に出馬表明。2月下旬の後援会事務所開設後からは平日夜に集中して7回のミニ集会を開いてきた。これまでは地元の東南部が中心だが、「この流れをいかに中心部に広げていくかがカギになる」とする。12年前に出馬した際は、市内約50区に後援会支部を立ち上げたが、小泉氏は、「今回は他の陣営のお膝元ではそっと水面下で進めるしかない」と話す。

 

 
柳沢 柳沢派は、2月下旬の後援会発足に合わせて開いた芝生田事務所に続き、六供に「中央事務所」を開設。活動を集中させていた西小諸、川辺地区から中心部への浸透に臨んでいるが、「初めての選挙でもあり、全体の動きやこちらの浸透具合、核になる支持者が見えにくい」という。ここへ来て地区集会にも着手。柳沢氏は、「着実に一人ずつ支持を広めたい」という考えだ。

 

 
SONY DSC 芹沢派は、2月下旬に政治団体を発足。前回の市長選後に後援会は解散しており、「時間的な問題から、今回は後援会は作らない」との方針で、核となる支援者固めや取り込みを進めている。20日に開く公開討論会には、主催する小諸青年会議所のルール設定により参加ができないため、17日に選挙公約を発表して広く政策をアピールし、出遅れている組織活動を補う構えだ。