夏野菜の収穫が盛りを迎えているが、小売店ではあまり見かけない珍しい佐久市の伝統野菜を紹介する。生産者にその特徴や、適した食べ方などを聞いた。

香りと歯ごたえの良さが特徴

「かつて、佐久市の志賀地区や春日地区で盛んに生産され、太くて短い形と、薄い緑色が特徴。生産を復活させようと、佐久市が毎年無料で苗の配布を行っており、それを利用して私も3年前から栽培に挑戦し始めました。
祖父もかつて栽培していたため、私が子どもの頃に食べたキュウリの記憶は、この太くて短い形。栽培法は、普段よく見掛ける長い品種と変わらず、水を切らさないことや追肥を適切に行うことなどに注意すれば難しくはありません。収穫時期は例年8月末頃までで、長さ13㌢程度が食べ頃です。
姪の夫が軽井沢でイタリアンレストランを営んでおり、収穫後はレストランの食材としても使っていますが、「香りと歯ごたえが良い」と評判です。わが家では、生でみそをつけたり、丸ごとしょうゆ漬けにするなどして毎年楽しんでいますが、なかなか市場には定期的に出回らない様子ですので、気になる方は市に問い合わせてみて下さい」。
問い合わせは市農政課(電話0267・62・3203)。

共・夏野菜(工藤さんカラー)

工藤正博さん(66) (佐久市志賀)

共・夏野菜(きゅうりカラー)