足に合った靴の選び方や日頃のケア方法などの相談を無料で受けている「足育サポートセンター」(小野澤清子代表)が、佐久市岩村田の佐久大学内に開所して1年。8月26日までの相談件数は69件で、開所から5カ月は予約がいっぱいの状態が続いていたが、今年4月頃から一般の相談件数は伸び悩んでいる状況だ。

健康な足や体を育てる
「足育」は、正しい姿勢や歩き方を身につけることで、いつまでも健康な足、身体を育てる事業で、臼田地区の町づくりの一環として始まった。佐久大学や佐久総合病院、センサーなどを生産販売のマイクロストーン、シューマートなど9つの企業や学校が参加して「佐久市足育推進協議会」(堀内ふき会長)を設立。最近は外反母趾や偏平足、浮き足などの足のトラブルを抱えた子どもが増加しており、同協議会に悩みや相談が寄せられていることから、協議会に加盟している佐久大学がスペースを提供してサポートセンターを昨年開設。県の「元気づくり支援金」や会費で運営している。

広報の徹底で相談者増目指す
相談者は外反母趾で悩む高齢の女性が多く、ほぼ全員が正しい靴の履き方を知らないことが原因。中には、病院の治療を受けても症状が良くならず相談に訪れた人や、医院からの紹介を受けた人もいる。一般相談が減っている一方、医療や保育、福祉関係者対象の講習会は毎回定員を超え、県外からの参加者もいるほどの人気。講習会後に家に直接行って看護する訪問看護師から「実際に現場で試して利用者に喜ばれた」との声も届く。
小野澤代表は「日常的な広報が足りていないと感じているし、センターと病院の情報共有化など、相互の連携を強化していくことが課題」とし、相談数を増やすために「利用者のフォローも進めていく必要がある」と話している。

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8月に開いた研修会には新潟県からの参加者もいた