佐久署管内で5月のうちに特殊詐欺の被害が2件相次いだ。被害額は2件で約2百万円。一方、詐欺の前兆とみられる不審電話の通報は5月30日現在で28件。今年1月から寄せられている57件の約半数を占めており、佐久署は注意を呼び掛けている。
今年1月から5月25日までの佐久署管内での詐欺被害は計5件。被害額は総計1168万円。昨年の同期比で見れば件数、金額とも少ないが、最近は金融機関が高額振り込みをしようとする人への注意を強化。柳沢好徳生活安全課長(43)は「スーパーに設置されているような外付けATMへ導いて振り込ませようとするケースが増えている」と話す。
手口自体はさほど変わってなく、市職員をかたって医療費や保険金、年金が還付されると偽って、ATM操作を通じて現金を振り込ませるケースや、警察官をかたって対象者のキャッシュカードなどが犯罪に使われているなどとしてカード自体をだまし取るケースが多い。
佐久署では市の防災無線を使った啓発など進めており、今後は外付けATMなどの立ち寄り巡回も強化していく方針。柳沢課長は「寂しい話ではあるが、金銭のやり取りを求める電話があったら、たとえ警察官を名乗っても疑ってかかってほしい」と話している。