事故から5ヵ月 小諸市動物園が制定

小諸市動物園は、同園のライオン「ナナ」の元気な姿を発信しようと、今年から7月7日を「ナナの日」に制定。今年2月に女性飼育員を咬む事故が発生したことから約2ヵ月間に渡り休園したが、その間、ナナや飼育員への激励のメッセージが多数寄せられたことから、「応援してくれた方々への感謝の気持ちを込めた」という。
7月7日当日は、連日の暑さを労おうと、シカ肉約2百㌘の入った「特製氷」をプレゼント。前足で氷を抱えるように持ち、大きな舌で氷をとかしながら肉を味わう様子に、檻の周りで見守っていた来園者からは、「ナナ良かったね」「幸せそうだね」といった声が次々と挙がった。
ナナは、平成13年12月12日生まれの15歳。平成16年に多摩動物園から小諸市動物園にやってきた。ライオンの寿命は15年から20年で、「人間でいうと、60歳から70歳の高齢」。エサは1日1回で、シカ肉や馬肉、鶏頭など約4㌔を与えている。飼育員の吉川晶子さん(29)によると、「雄のカイ(平成26年に病死)がいた頃は、自分からカイにちょっかいを出すなど、やんちゃで活発な性格」。
事故以来、全国から寄せられた激励メッセージは5百通を超えた。子宮内膜炎を患い、今年1月から治療を続けているナナへ「治療費に充てて欲しいと、7700円を寄付してくれた人もいた」と懐古園事務所の川又研一所長。ケガを負った女性飼育員も、「復帰時期は未定だが、日常生活が送れるまでに回復している」という。

こ・ナナの日(氷の説明する吉川さん) こ・ナナの日(笹飾り) こ・ナナの日(氷食べるナナ)