かつて「領土取り」で使用

佐久市の臼田駅前の公園に安置されている直径1㍍ほどの石臼。この石臼に関するいわれを記した立て看板がこのほど設置され、関係者が集まり供養祭を行った。
看板を設置したのは、臼田町商工会上町支部と三反田支部の会員でつくる「臼田歴史を語る会」(楢本秀昭会長)。この石臼は、千曲川河床から掘り出した石を削ったもので、平成12年、旧臼田橋解体時に開いた橋の「お別れイベント」で行った「領土取り合戦」で使用したもの。合戦は、橋の中心に置いた石臼に綱を巻き付け、橋の両端から引っ張る綱引き大会で、その際に置かれたのがこの石臼だった。
イベント終了後、石臼は駅前公園に安置されたが、「駅の利用客などから“この石は何か?”といった質問を受けることがあった」と同会の楢本会長(75)。「看板の設置で石臼の歴史を広く伝えられるようになった」と喜びながら、「臼田の観光客の誘客にも役立てばうれしい」と期待した。

会のメンバーらが集まり行った供養祭

会のメンバーらが集まり行った供養祭

駅前に置かれた石臼は直径1㍍ほど

駅前に置かれた石臼は直径1㍍ほど