麻雀、写真、スケッチ…学びの講座
「閉じこもらせない」「顔を合わせる」

地域のお年寄りの生活を住民同士で支える「高齢者見守り隊」を昨年4月に発足させた御影区池の前常会(板垣栄治会長)。この1年半、日常生活の助け合いのほかに「自宅に引きこもらせないよう定期的に顔を見せ合う機会」として、毎月1回の「学びの講座」を開いている。その名も「シリーズ100歳への挑戦」。健康や福祉の講話のほかに、麻雀や写真、スケッチ教室など、幅広い内容が参加者に受けている。
毎月1回、第3金曜日の午後が開講日。毎回15人ほどが参加し、講座内容によっては地区の“その道の先生”が講師となり、集まったお年寄りに楽しい講座を提供している。麻雀の講師を務めた板垣さんは、「予想以上に女性の反応が良くて驚いた」とし、「地域の助け合い活動もお互いが元気であってこそ。今後も枠にとらわれないアイデアを絞り出したい」と話す。
見守り隊は40~70代の約20人で構成。利用者は70~90代の約20人で、隊員が庭や家周辺の草刈り、電球の交換、ごみの分別など、いずれも介護保険では対応できない支援を行い、日常生活の支援の中で信頼関係を築いてきた。
一方で、個人情報の取り扱いが難しく、「活動に反映できない歯がゆさがある」とも。地区内の一人暮らしと見られるお年寄りは30人以上いると見ているが、誰がどのように困っているのか、現在の体調や家族との関係はどうなっているのか―。板垣さんは、「支援を受けたくても遠慮してしまう人もいる。毎月の講座参加者の元気な顔を見ながら、より手が届きにくいお年寄りを支援する仕組みも考えたい」と話している。

8月のテーマは「小諸の災害史」。災害は忘れた頃にやって来る―という教訓を学ぶ機会になった

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