佐久市跡部区に伝わる国の重要無形民俗文化財「踊り念仏」は1日、同区の西方寺で開き、地域住民や佐久市民の他に東京や埼玉、遠くは和歌山県から伝統の行事を見ようと大勢の人が集まった。
踊り念仏は鎌倉時代の弘安2年(1279)、時宗の開祖・一遍上人が善光寺参拝した帰り道に佐久市を訪れたのを機に始まったとされる、740年ほどの歴史がある伝統行事。同寺の本堂に組んだ4㍍四方の「道場」の中に保存会メンバーが入り、太鼓や鉦の音に合わせてとび跳ねるように踊るのが特徴だ。
踊念仏の保存会(北村東巳会長)では数年前から、地域の伝統を後世につないでいこうと夏休みの子どもたちを対象に練習会を開いて踊り念仏を指導。3年前から地元の小学5、6年生が大人と一緒に念仏を披露するようになった。北村会長は「地域の伝統を繋いでいくことが大切。頑張って取り組む子どもたちへしっかり伝えていきたい」。