夏野菜の収穫が盛りを迎えているが、小売店ではあまり見かけない珍しい小諸市の伝統野菜を紹介する。生産者にその特徴や、適した食べ方などを聞いた。

「種もヘタも丸ごと食べて」
「昭和18年頃に戦争帰国者が朝鮮半島から持ち込んだ種を菱野地区で栽培したのが始まりで、平成21年には「信州の伝統野菜」に認定されました。
長い間正式な名前がなく、“あの南蛮”などと曖昧に呼んでいましたが、伝統野菜認定の申請にあたり、「ひしの南蛮」と命名しました。特徴は丸い形。放っておけばパプリカ大に成長しますが、早めに収穫すれば皮がやわらかく、辛みもないため、種もヘタも一緒に丸ごと食べられるのが利点です。
出荷している生産者は現在20人で、7月始めから10月末まで収穫できます。浅間サンライン沿いの「眺望一番ひしの直売所」で販売していますが、6月中旬くらいになると「まだ出ていませんか」という問い合わせが増え始め、例年楽しみにしている人も多くうれしいです。
丸ごと素揚げにして、しょうゆや味噌をつけて食べるのがおすすめ。ただし、破裂の危険があるので、揚げる前に針で穴をあけるのを忘れないようにして下さい」。
問い合わせは同直売所(電話0267・22・1451)。

共・夏野菜(原田さんカラー)

原田義政さん(65) (眺望一番ひしの直売所組合長)

 

共・夏野菜(ひしの南蛮カラー)