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重さ約700㌔とも言われるお舟様を担ぐ「英優会」メンバー

佐久市安原区の英多神社の秋季例祭に合わせて行われる「お舟祭り」は18日に開いた。佐久市望月の「榊祭り」、御代田町の「龍神祭り」と並び、佐久地方の3大奇祭のひとつと言われる祭りだ。
舟をかたどった神輿(お舟様)に「御霊代(みたましろ)」と呼ばれるご神体を乗せ区内を巡幸。▽宿▽馬場▽原―の区内の3つの「お旅所」を巡った後、御霊代はお舟様から神官の懐へ移し、一足先に里宮まで戻る。
御霊代が不在となったお舟様は、担ぎ手の若衆が地面に落とすなどして壊しながら里宮まで戻るが、御霊代のあった祠が壊れれば壊れるほどその年は豊作になると言われていることから、担ぎ手が激しくお舟様を担いで落とす様子は、祭りの大きな見どころのひとつでもある。戻ったお舟様は里宮にいったん安置。翌19日に祠を組み直し、再び御霊代を納めてから本殿に戻して祭事を終えた。
お舟様を担ぐ若衆は、お旅所のある3つの地区が当番で行っていたが、最近は人数不足もあり、「英優会」(中澤隆弘代表)なる担ぎ手の集まりを組織。年齢制限などもなく、「地域住民で担ぎたい人が担ぐ」体制を整えている。
神輿が舟の形である理由は諸説あるが、かつて同地区は湖があり、舟を使うことが日常的であったことが有力とされている。