佐久市下平尾区に伝わる夏の道祖神祭り「どっこいどっこい」。東村と下村の2つの道祖神からそれぞれ山車が出て、子どもたちが引きながら2日間かけて区内をくまなく練り歩く行事だ。
同区の盆中の伝統行事で、今年も13、14の両日に行った。13日は、午前中に山車の準備とお札作りをし、お札を区内の住宅に配り歩いた。山車の練り歩きは13、14日のいずれも午後6時半ごろに出発。子どもたちは「さんじょう、さんじょう、どっこい、どっこい」の掛け声をあげながら、ゆっくり区内を巡った。「さんじょう」は「参上」を意味しているという。
発祥など不明な部分は多いが、吉澤和彦区長(66)によると、「自分が子どものころはもちろん、父親の世代も行っていた」といい、「伝え聞いたところでは市内でもかなり古い行事らしい」とか。道祖神祭りというと1月に行うケースが多く、夏に行うのは珍しいが、正月にも甘茶を配る道祖神祭りがある。
2日目の14日の夜は、同区公民館隣の広場で区の盆踊りもあり、道祖神祭りを終えた子どもたちも合流して夏の一夜を楽しんだ。吉澤区長は「道祖神祭りは長い伝統ある行事。しっかり継承して続けていってほしい」と話していた。

下村の山車には小学1~6年まで約30人の児童が参加。6年児童の保護者から選ばれる代表の矢野健一さんによると、先頭を歩く提灯持ちと、山車の中にある太鼓を叩く係が子どもに人気という