佐久市大沢地区にある旧大沢小の建物は、明治26年の建設で今年で築126年。昨年までにすべての窓枠がアルミ製から建設当時の木製に取り替えられ、より建設当時の姿に近づいた地域住民にとってシンボル的な建物だ。今年も13日から4日間、同建物の一般公開を行い、連日大勢の人が足を運んでにぎわった。
同建物は平成8年に市有形文化財に指定されている。一般公開は、地区住民有志で作る「大沢地区文化財保存会」(永井一男会長)が主催。現在も、学校だった当時の名残を残す黒板や図書室などがそのまま保存されている建物内部を見てもらい、歴史的な価値を周知する中で、今後の保存活動への機運を高めることなどがねらいだ。
建設当時、建物は全面真っ白に塗装されていたが、長い時間を経る中で劣化も進み、塗装も落ちている部分は多い。保存会では、「いずれは外壁も交換する時は来るだろうが、少しでもその時が来るのを先延ばししたい」といい、外壁を保護する目的での再塗装を要望している。