佐久市中込の白瀬梅雄さん(99)が、来年の干支「ネズミ」をモチーフにした、水墨画の制作に取り組んでいる。年内に色紙140枚と年賀状70枚を完成させる予定だ。
色紙に水墨画で翌年の干支を描き始めたのは17年前。指導する佐久市公民館中込地区館の書道教室の生徒にプレゼントしようと、35枚作成したのが始まり。色紙が欲しいという人が口コミで年々増えてきた。
「90余年の人生で、特に忘れられないのは20代の戦争中のこと。海軍の機関兵で乗っていた『特務艦』が撃沈されるなど、九死に一生の死線を超えることが何度もあった」と言い、「戦友の冥福を祈り、命の尊さと平和の大切さを痛感し、一日一生の思いで無事に日々を過ごせることに感謝している」と話す。
また、来年8月に100歳になるに当たり、「99歳まで周囲に世話になってきた感謝の会を開きたい」と計画中だ。