〇…佐久地方で最も早く開花することで知られる小諸市和田工業団地のマルイ産業前のロトウザクラ。今年は例年よりも早く弾けんばかりに膨らみ、週末には淡いピンク色の花が楽しめそうな気配になっている。
〇…工業団地が完成した30年ほど前に、小諸市開発公社が植栽した桜並木の一角にある。どういうわけか、同社正門前の1本が、つぼみが固いほかの木々よりも先行して色づく。今では「春を先取りする縁起物」として注目を集めるようになったが、「会社が家畜や魚用飼料を製造しているから、その“おこぼれ”が作用しているのでは」という説もある。
〇…新型コロナウイルスの影響で、イベントや集会が自粛ムードに包まれる佐久地方。開花を控えたロトウザクラはそんな世間の様子もどこ吹く風で、社長の伊藤辰治さんは「見る人を元気づけるよう、今年も立派に咲き誇って」とエールを送っている。