佐久市田口峠の群馬県境にある雨川ダム。コバルトブルーの湖面を覆う周辺の木々も、徐々に芽吹きが始まり山が膨らみ始めている。
このダムは、旧臼田町時代の昭和49年に完成。かつて、この湖周辺には「山の神」集落があったが、ダム建設に伴い13戸が移転した。貯水量約80万㎥。深いところでは28m。透明度の高い雨川の水は、水深が増すほど色合いを濃くしている。
昨年の台風19号による土砂崩落で、ここから群馬県側に向かう馬坂集落とは未だに交通が遮断されたまま。沿道の所々でアスファルトがめくれあがっているが、湖面に響き渡るウグイスの鳴き声は、ちょっぴり遅い春の訪れを告げている。