佐久市野沢小の5年生(3クラス85人)は9日、学校敷地内にある水田で田植え作業を行った。佐久市野沢でアフリカのマリ共和国へ送る支援米作りに取り組む小池清志さんが作業を指導し、小池さんが育てている東日本大震災の被災地で作られたコメをもとにした「忘れ米(まい)」を植えた。
コメの栽培は毎年5年生が行っているが、小池さんが指導に訪れたのは初めて。昨年度、同小の6年生のうち11人が、他国の支援活動に取り組む小池さんに協力しようと脱穀作業を手伝ったのがきっかけ。
この日に植えた「忘れ米」は、東日本大震災の後、石巻市の農家が「どうしてもコメを作りたい」と、被災した田を除塩して栽培したコメを種もみとして作り継いできたもの。小池さんは「ただコメを作るだけでなく、震災についても学ぶきっかけとしてほしい」と話し、田植え前日の8日には「忘れ米」ができた経緯について児童たちに説明した。
また、この日小池さんは児童たちに「一本の苗から何粒のコメができるか」との宿題を出し、「収穫後に教えて」と呼びかけた。