佐久市の岩村田商店街の雑貨店「いづみや」(阿部豊店主)の軒先にクマやウサギ、ペンギン、今年の干支のウシなどをモチーフにした可愛らしい「あみぐるみ」がずらりと並んでいる。全て同店の阿部好子さん(70)の手作りで、1体5百円から千円で販売。ひと編みひと編みコツコツと仕上げた「世界に1つのあみぐるみ」だ。
「あみぐるみ」は毛糸で編んで作った人形のこと。現在小学2年生の孫のために作り始めたもので、当初は販売する予定もなかったというが「ばあば、売ってみたらどう?」という孫の後押しで、店に並べ始めた。売行きは「ぼつぼつ」という。
もともと「手芸が好き」という好子さん。冬期には手編みの帽子やチョッキなども作っていて、あみぐるみの材料はその余り糸を活用。そのため、「同じ色合いのものは1つもない。それぞれが世界に1つのだけの作品です」。
仕事の合間などにコツコツと作業を進めているが「作っている時間は夢中になれて本当に楽しい」とにっこり。「一番大切なのは目の位置」だそうで、「目を付ける位置で人形の表情が決まってしまう。目が命です」と好子さん。
孫がリクエストするデザインで作ることもしばしば。「こんなあみぐるみを作ってほしいという希望があればオーダーにも応じます」。
問い合わせは同店(電話0267・67・2182)。