地域の美術愛好家から広く作品を募る公募展「佐久平の美術展」の今年度の審査はこのほど行い、最優秀賞に森泉達也さん(64)=佐久市佐久平駅東=と、児玉敏郎さん(65)=東御市=の2作品(油彩)を選んだ。
公募展は今回36回目。応募総数は「例年より少なめ」という79点だった。平面部門(日本画・油彩・水彩など)の審査員は日本画家の船水徳雄さんと洋画家の遠藤彰子さん、立体造形部門は美術評論家の竹内順一さんが務めた。
例年、最優秀賞は1点のみだが、今回は「力作が多く、1作品を選ぶというより2作品にあげたい」との審査員の思いから2作品を選出。「今回は最優秀賞を受賞した児玉さんをはじめ、初出品の人が目立ち、新しい人材の発掘にもつながった」という。
審査長の遠藤彰子さんは審査を終え、「飛び抜けて良い作品があったわけではない」としつつも、「悪い作品もなく、粒ぞろいの力作ばかりだった」と感想を話した。
展覧会は佐久市猿久保の市立近代美術館であす8日(土)から30日(日)まで。観覧時間は午前10時から午後4時半。観覧無料。受賞式は15日(土)に行う。
問い合わせは同館(電話0267・67・1055)。
受賞者は次の通り。
▽最優秀賞
森泉達也
(佐久市佐久平駅東)
児玉敏郎(東御市)
▽優秀賞
林 芳則(坂城町)
平井克孝(小諸市滋野甲)
小柳典昭(小諸市大久保)
▽奨励賞
市瀬優勝(御代田町)
荻原康弘(佐久市中込)
宮下道子(佐久穂町)
割田益男(東御市)
▽新人賞
児玉尚也(佐久市跡部)
船木華鈴(御代田町)
吉田昌紀(上田市)
櫻井春斗(佐久市甲)

最優秀賞を受賞した森泉達也さんの作品(油彩

最優秀賞の児玉敏郎さんの作品(油彩)

新人賞の児玉尚也さんの作品(油彩)

新人賞の櫻井春斗さんの作品(立体造形)。表面はフェルト生地、中に綿を詰めたユニークな作品だ