佐久市岩村田の鼻顔稲荷神社の初午祭は11日に開いた。飲食屋台の出店を取りやめたほか、マスク着用、手指消毒の徹底といった新型コロナの感染予防対策を十分講じた上で実施。大勢の人たちが参拝で足を運び、今年1年の平穏を祈願した。
祭りの名物でもある古いだるまなどを集めて焚き上げる「奉焼祭」は、通常より時間を早めて行った。コロナ禍の影響で、各地区で小正月の伝統行事「どんど焼き」が中止になっているためか、初午祭に持ち込まれるだるまの数は増加傾向にあるという。

社殿では参拝者が油揚げを奉納。例年は奉納してそのまま置いていく人が多いが、今年は護符として持ち帰り、お供えした後に味わってもらうよう呼びかけた

参拝者に「だるま汁」を無料で振る舞った「森角建材店」では、多くの人がだるま汁に舌鼓を打った。森角和士社長は、「初午祭という伝統行事があり、そこに足を運ぶ人がいるからこそできる取り組み。今後も継続していきたい」と話した