佐久市西耕地区(荻原正文区長)の春の伝統行事「おかがり」は5日夜、同区内の稲荷神社境内で開いた。
同神社の春祭りの宵祭りに合わせて開く行事で、江戸時代ころから続くと言われている。地区の村世話人会(柳沢秀忠代表)が運営の中心となり、ダルマなどで高さ約7㍍の矢倉を組んで火をつける、一般に小正月に行う「どんど焼き」と似た内容だ。
例年は、区内の子どもや保護者がダルマや正月飾りを集め歩くが、今年はコロナ禍でこれは中止とした。また、当日は開始直前まで子どもたちの姿が見えず、集まった大人たちからは「ちょっと寂しいナ」との声も聞かれたが、点火直前になって6人が姿を見せた。柳沢代表は勢いよく燃え上がる矢倉を見ながら、「コロナで例年通りにはいかなかったが、子どもたちが参加してくれたのはうれしい」。