佐久市臼田出身の大工原初江枝さん(71)と日向勉さん(67)、有賀明子さん(63)の3人きょうだいは、「さんにん展」と題した合同展覧会をこのほど開いた。「昔から仲が良かった」という3人。共通の「創作」という趣味を通じて、「思い出づくりになれば」と企画した初めての展覧会だ。

長女の初枝さんは油彩画と水彩画、岩村田高などで教鞭をとった元美術教員の長男の勉さんは陶芸、二女の明子さんは刺繍作品を展示。特に、初枝さんと勉さんは創作歴が長く「2人で作品展を開きたいねという話は以前から出ていた」という。
3きょうだいの父の行雄さんは心筋梗塞で52歳の若さで他界。昨年、母の勇子さんが92歳で亡くなったことから「母の旅立ちをきっかけに、きょうだいが集まる機会と思い出づくりのために」と、二女の明子さんも加わり、作品展が実現した。
「創作という共通の趣味があることでより仲が深まった」と話す3人。互いの作品にアドバイスすることはないというが、「作品を鑑賞し合って“すごいね”とか“いいね”と褒め合うことはよくあります」と初枝さん。「今回の作品展が1つの節目にもなったし、創作の励みにもなった」と喜んでいる。

佐久平駅そばの「元麻布ギャラリー佐久平」で開いた展覧会。(左から)二女の明子さん、長男の勉さん、長女の初枝さん