佐久市常和の山田神社本殿近くに、昭和初期まで隆盛した山岳信仰の「御嶽講」の3仏像が移転設置された。もともと神社南の山頂40㍍付近に置かれていた仏像だが、石積みの土台が倒壊寸前の状態だったことから氏子総会で移転・改修を決定。土台を改修の上、神社本殿の左山裾に移した。
「当時の御嶽講は、近頃噴火した木曽の御嶽山を霊山とする御岳神社発祥の信仰で、遠い本山本神社へ参拝する代わりに各地の山頂に石仏を置き、代参したようだ」と同神社前総代の鈴木寛一さん(70)。仏像の高さは120㌢ほど。3体にはそれぞれ、「御岳山」「八海山」「三笠山」と彫られているが、「木曽の御岳神社周辺にそうした呼称の山が存在しているようです」。
20日には、氏子など関係者が神社に集まり、3仏像の移転神事を執り行った。前総代の江原次雄さん(71)は、「私は昭和20年生まれだが、子どもの頃、重箱やお神酒を手に親と一緒に山を登り、仏像へお参りした思い出がある」と感慨深げ。移転した3仏像は「地域には知られた存在」で、「今後も地域の信仰の遺産として保護していきたい」としている。

移転した3仏像。中央の仏像には「御岳山」、左には「三笠山」、右には「八海山」の刻字がある

移転した3仏像。中央の仏像には「御岳山」、左には「三笠山」、右には「八海山」の刻字がある

20日に行った移転神事

20日に行った移転神事