荻原京子・隆博さん親子が切り盛り

浅科特産の五郎兵衛米の玄米を使った『ポンせんべい』を作る工場が佐久市小宮山にある。地元をはじめ首都圏からも注文が入る商品で、「懐かしい味」と好評だ。

工場は、代表の荻原隆博さん(39)と母の京子さん(64)が2人で切り盛り。16年前に開業したという工場に1歩足を踏み入れると、香ばしい香りと、米が膨らんだ時の「ポン」という威勢の良い音が響く。
これまでは1枚1枚手焼きをしていたが、1年程前に自動焼き機を導入。1枚10秒程度で焼き上がる機械で、機械の下にセットした箱の中に、次々と焼きたてのせんべいが滑り落ちていく。
主に、桜エビやイカ、昆布などを入れた「海鮮ポンせんべい」と、12種の雑穀をいれた「雑穀ポンせんべい」(17枚入・300円、20枚入360円)、具なしで塩分控えめの「ベビーポンせんべい」(17枚入・280円)の3種を製造。添加物は不使用で、中でも「ベビーせんべい」は、スープに浸して食べたり、離乳食や介護食として購入する人も多いという。
また、米(玄米)の持ち込みによる製造も受け付けており、価格は1升3千円、5合1500円。1升で20枚入のせんべいが10~12袋出来上がるという。「食べ切れずに残った米を持ちこむ人も目立ちます」。
「“おいしかったよ”の声がはげみになっている」と隆博さん。「仕事に対する自信もついてきた。これを一生の仕事として、これからもおいしいせんべいを届けていきたい」。
地域の14ヵ所の直売所や道の駅などでも販売中。問い合わせはパーフェクトヘルスジャパン・荻原さん(電話0267・62・9261)。

さ・ポンせんべい②(カラー)

隆博さんと母親の京子さん。親子なので、「ケンカも時々」。ただ、「時間がたてば、ケンカの原因は何だったのかも忘れてしまう」。

さ・ポンせんべい①(カラー)

自動焼き機からは、次々と焼き上がったせんべいが出てくる