佐久市跡部に伝わる国の重要無形民俗文化財の「跡部の踊り念仏」。地元の小学生に「もっと身近に感じてほしい」と、保存会(北村東巳会長)が練習会をこのほど開いた。参加した26人の子どもたちが、実際と同じ大きさの「道場」の中で、鉦の叩き方や足の運びなど念仏踊りの「いろは」を習った。
740年続く行事の継承を見据え、保存会が夏休みの子どもの思い出づくりも兼ねて年1回開き、今年で8回目を迎えた。普段は家の「おじいちゃん」「おばあちゃん」も、この時ばかりは「先生」だ。
今年4月に開いた本番には、地元の高校生・柳澤来実さんが参加したが、北村会長は「彼女も練習会を体験した一人。この中から『自分もやってみたい』という子どもが出てきてくれればうれしい」と、子どもの一挙手一投足を笑顔で見守っていた。