小諸市市村と耳取、和田の3区で作る「湧玉用水管理委員会」(鎌田利雄委員長・市区区長)は19日、約350年前に作成された古文書と絵図の虫干しを兼ねて公開した。
湧玉用水は、397年前の1620年頃に開いたとされる。現在の御代田町塩野の大浅間ゴルフクラブ下方を水源地とする河川で、現在も田畑の作物作りに利用している。古文書は干ばつ時の水争いに関した記録が多く、絵図は争いを収めるために代官所が提出を求めたうちのひとつ。
古文書の記録によると、絵図は明和9年(一七七二)に測量し、19日間かけて絵師に書かせたものという。本来は4枚あったはずだが、同委員会が所有しているのは3枚。鎌田委員長は「おそらく御影区の誰かが所有していると思われるが、はっきりしていない」と話す。
また、湧玉用水管理委員会と御影用水管理委員、小諸市の3者により、現在も行われている「分水会議」のルーツを調べ、関連した古文書も展示した。