小諸市松井の浅間サンラインの上に広がる農園で、ハスカップがたわわに実り始めた。26年前から栽培を始めた塩川農園代表の塩川功さん(90)は、「今年は例年よりも1週間ほど早く、生育も順調」と話す。約6百本の木から次々と実がなる人気のハスカップ狩りは、今月下旬頃まで楽しめるという。
ハスカップは、動脈硬化予防や視力回復に効果があるとされている「アントシアニン」が豊富。ブルーベリーの3倍もあり、健康志向の高まりで注目されている。塩川さんは50年ほど前から観光農園を始めたが、最近はかつてのリンゴ狩りから徐々にハスカップやブルーベリーに移行。特に、ハスカップは栽培が盛んな北海道と比べ佐久地方ではほとんど作る人がいないだけに、同農園の看板商品にもなっている。
商工会議所の副会頭を長く務めた塩川さんは、90歳になった今でも毎朝畑に足を運び、8時間の仕事に精を出している。新聞やチラシの小さな文字も老眼鏡なしでも読めるほどで、地道に栽培を広げてきたハスカップやブルーベリーの効能を自ら実証しているようだ。
入園料は小学生以上が3百円、3~5歳児が2百円。摘み取りは1㎏千百円。開園時間は午前8時から午後5時まで。問い合わせは塩川農園(電話0267・25・6112)。