小諸市菱野区の依田十三男さん(71)が昨年から2種類のユーカリの栽培に取り組み、生け花やハーブの材料として主に大阪方面を中心に出荷している。
依田さんは、10年前の定年退職を機に横浜市から出身地の菱野に戻り、地域の先輩の助言や本を参考に農業を始た。現在は菊や稲、ハナマメなどを栽培している。ユーカリはJAから勧められて地域で初めて栽培に取り組んだ。
ユーカリの畑は約50㎡で、菱野の標高800㍍にある。寒さに強い品種ではないので「しっかり育つか不安だった」というが、昨年は6月ごろに10㌢ほどの苗を植え、11月までで約40㌢に成長。出荷にこぎつけた。高地でここまで成長するのは珍しいといい、JAや大阪府から関係者が視察に来たという。
とはいうものの、植えた木の9割は冬を越せなかったため、今年は新たに400株を増やした。いずれは、菱野の特産品として生産量を増やしていき、収穫の際には高齢者の雇用にもつなげたいと夢を描いている。