多国籍の市民同士が交流し、互いの文化への理解を深める佐久市の「国際交流フェスティバル」は2日、野沢会館で開いた。
タイやベトナム、中国など、様々な国の文化を紹介するブースが並んだほか、伝統舞踊が楽しめるステージ、茶道や着物、陶芸といった日本の伝統文化を体験できるコーナーなど、様々な催しが企画され、終日多くの人でにぎわった。
ネパール雑貨を販売し、売り上げをネパール地震への支援に充てるブースを開設した小林登さん(47)=望月=は、「何年もフェスに関わっているが、最近は外国人実習生の来場が目立つようになった」と話す。ブース対応は、妻と5歳の長女も一緒に参加。「子どもの頃から異文化にふれる経験をすることは、とても良いことだと思っています」。
フェスは今回が20回の節目。開始当初から関わってきた日本語教室「すずらんの会」の春原直美事務局長(72)は、「官民一体となって企画、運営してきたことが長続きした1つの要因」と話す。フェス開始のきっかけは、「佐久に住む外国人と日本人の意見交換会を開いたこと。その中で、より互いの交流を深めたいという要望が挙がってフェスへとつながった」と振り返りながら、「20回を迎え、フェスは定着した感がある。こうした催しを継続することも大切だが、佐久に住む外国人への日常的なサポートの場も充実させていきたい」と願いを込めた。