佐久市田口の新海神社で毎年1月6日に行う「御田植祭」は、今年も大勢の観客が集まる中で行い、宮司や氏子総代ら10人超が稲作の1年間の作業を演じる御田植神楽を披露。宮司と氏子のユーモア交じりの掛け合いに、観客の笑い声が境内に響いた。
神楽は「畔塗り」から「もちつき」までの1年の作業を演じる。畔塗りでは「すっかり、ぺったり」、田おこしでは「どっぷら、がっぷら」、田ならしでは「中高にならして四方の隅をかいなで」、種もみまきでは「一粒や千代に万よ増鏡 宝降らせやわだつみの神」と、作業ごとに決まった掛け声を上げるのが特徴だ。
田おこしの作業中、宮司の後について作業をするキツネ役の男性が「ああ、息が切れる」とつぶやくと、宮司が「その方も年よのう。この行事の先行きが心配だ」と返し、どっと笑いが起きた。
ちなみに、神楽を通じてでき上ったとされるもちは、神に捧げた後に護符として観客に配られた。