「不要になった野球用品、集めています」―。佐久市中込で美容室を営む大工原真由美さん(46)は、使わなくなったグローブやバットといった野球用品を集めて必要な人に無料で譲る「野球用品リユース」を始めた。スタートして間もないものの、早速、「“欲しい”という人や、自宅にある道具を寄付したいという人から続々連絡が入っている」といい、反響の大きさに驚いている。
4人の子どもの母親でもある大工原さん。大学1年生の長男と小学5年の次男が今も野球に取り組んでいて、「野球を通じて親の私も楽しい思いができたし、新しいつながりができた。そうした事への恩返しのつもりで始めたのが用品のリユース」という。
一方で、「野球をやる子どもが減っている」という現状にふれながら、「部員の減少でチームが維持できず、近隣のチームと合併するところも増えている」と危機感も募らせる。大工原さんは、「野球をやらない理由の1つに“道具にお金がかかること”もあると思う」とし、「ユニフォームは練習用と試合用があるし、アンダーウェアやソックス等々、お金がかかるのは親としてすごくよく分かる」と頷きながら、「リユースの道具を活用することで、気軽に野球を始める子どもが増えてくれたらいい」と期待している。
リユース品は、中込商店街で開くイベントなどで提供するが、冬期はイベントが少ないため、「欲しい人や、道具を寄付してくれる人は直接連絡してほしい」と呼び掛けている。また、主に大工原さん1人で行っている取り組みのため、「手を貸してくれるボランティアも募集中です」。
問い合わせは(電話090・7338・5334)。