小諸市御影の「御影道祖神祭り」は7日に開き、大勢の観客が見守る中、2台の山車が激しくぶつかり合った。
江戸時代から3百年以上続くとされ無病息災や五穀豊穣、子孫繁栄などを祈願する祭り。平成8年に県の無形民俗文化財に指定された。
祭りでは上宿と下宿から出発した子どもたちが乗った2台の山車が、「護符」の日用品などをまきながら区内の消防詰所前で合流。御影天領太鼓の演奏後に激しくぶつかり合った。その迫力に観客から歓声があがったり、「いけいけ」と激を飛ばす人もいた。
子どもたちや山車を押す関係者らは今年から安全対策としてヘルメットを着用。山車には希望する小学生が乗り込んだが、衝突の際の衝撃は大きく、体の大きな子が小さな子を気遣う様子も見られた。
以前は山車が壊れるまでぶつかり合いをしており、高齢の男性は「時代の変化とは言え、物足りなさを感じる時もあるが、子どもたちの安全も大切」と話していた。
総総代の甘田和樹さんは「ぶつかるのが楽しかったり、怖かったり、全部含めて思い出になってくれれば」と話していた。