東京国立博物館の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」に出品される入沢の「大宮諏訪神社石棒」の搬出作業は21日行い、慎重に梱包された石棒が同館へ向けて出発した。
搬出作業には、同館主任研究員の井出浩正さん(41)も参加。井出さんは佐久市取出の出身で「石棒の存在は以前から知っており、兼ねてから拝借したいと思っていた」と話す。展示する石棒は縄文時代後期(今から約4千年前)のものとされるが、「土偶などもそうだが、当時はそうしたものを故意に壊す風習があった。遺跡から発掘される多くのものは、壊れたり焼かれたり、意図的に手を加えられた痕跡があるが、今回展示する石棒はほぼ完全な形で出土した珍しいケース」という。
特別展は7月3日(火)から9月2日(日)まで、東京上野公園の同館で開く。

21日行った搬出作業

21日行った搬出作業