佐久市は、夏休み期間中に市内全17小学校の児童にもっと市内循環バスを利用してもらおうと、期間限定で循環バス利用料百円がいつでも無料になるフリーパスを配布した。
市内循環バスは現在4台あり、佐久医療センターを発着点として、岩村田方面を回る「北循環」と、臼田方面を回る「南循環」の2コースで運行しているが、昨年1年あたりの小学生の利用者はわずか34人。特に7月から8月にかけては7人と少なく、児童へのフリーパス配布は利用率アップの対策の一つとして発案した。
パスを配布したのは、市内全児童と、小諸市の小諸養護学校、佐久穂町の大日向小に通う佐久市在住の児童など合わせ約5200人分。利用期間は、市内小学校の夏休みに合わせ、23日から8月22日までの1カ月限定。児童がバスを利用する場合、学区外へ出るには保護者の付き添いが必要で、市は児童の利用に伴う大人の利用増加にも期待している。
また、循環バスを運行する千曲バスも事業に協力。フリーパスを利用して乗車すると配布される「乗車証明書」を2枚集めると、千曲バスが運行する「佐久―東京」間の高速バス往復チケットが親子ペアで当たる企画も行い、利用を促す。
市生活環境課は「小学生のうちからバスに乗ることに慣れ親しんでもらい、将来的な公共交通の利用促進に繋げたい」としている。