大災害の教訓を安全で暮らしやすい地域作りに生かそうと、29日に小諸市新町区で学習会が開かれた。同区と有志で作る「歴史的遺産を守る会」の主催で、約40人が参加した。
テーマに取り上げたのは、江戸時代の寛保2(一七四二)年に千曲川沿線に大きな被害を出した「戌の満水」。古文書の保存や調査、研究をしている小諸市古文書調査室の市川包雄研究員が、一昨年発見された資料を使って、雨により流された橋や三の門の被害、糠地上流から流されてきたとされる押出の「だんご石」について書かれた文献や大きさについて説明した。
守る会会長の高橋要三さんは「大雨のニュースを耳にすることも増え、いつ水害が起きてもおかしくない状況になっている。学習会で学んだことを家に帰って話題にしてもらい、防災意識を高めてほしい」と話していた。