小諸市の新町区にある「押出の桜並木」「花川親水公園の桜」「手城塚稲荷神社の桜」は、地元で「新町の3大桜」として親しまれてきた。もうすぐ見ごろを迎えるが、31日に開花宣言が出た懐古園や飯綱山といった名所に比べると知名度は今ひとつ。地元の有志でつくる「新町区・歴的遺産を守る会」は、「“知る人ぞ知る名所”に止めておくのはもったいない」と、花見散策を勧めている。
いずれもスポットごとに有志の会があり、整備保存に取り組んできた守る会会長の高橋要三さんは、「コロナ禍で思うように外出もしづらいこの時期に、身近なところの花見で気持ちをいやしてほしい」と話している。現地での宴会は不可。マスク着用のこと。

【押出の桜並木】
 布引電機鉄道の廃線敷の両側に植えられた並木で、花のトンネルになって訪れた人を迎え入れる。こ布引大橋から見下ろす風景も人気だ。地元の押出の桜を守る会が手入れを続けてきた。駐車は押出公民館へ。

【手城塚稲荷神社の桜】
 新町通りを千曲川に下る坂の手前にある手城塚城址。ここに祀られた稲荷神社の保存会が古木を守ってきた。毎年4月18日には例大祭が行われる。隣接地に咲き誇るハナモモも見どころのひとつ。入口道路脇に駐車スペース。

【花川親水公園の桜】
 「花川を愛する会」が、芦原中学校西側を流れる花川両岸に23年前に植栽。地元の人たちの散策コースになっているが、開花の時期には観光バスも車を停めて見物するほど。駐車は公園入口の空スペースを利用のこと。