佐久市野沢中の1年生17人がこのほど、佐久市大沢の旧大沢小建物を訪れ、建物を管理する「大沢地区文化財保存会」の永井一男会長から説明を聞いたほか、かつて行われていた「米ぬか雑巾」を使った建物内の掃除を体験した。
同校の総合的学習「ふるさと学習」の一環。「地域を知ろう」をテーマに、約160人いる1年生が10グループに分かれ、旧大沢小のほか熱気球や跡部の踊り念仏、佐久鯉、酒蔵などを題材に、地域の魅力や特徴を学んだ。学習はグループごとにまとめを行い、近く行われる授業参観に合わせ、保護者に見てもらえるよう展示する予定。
ふるさと学習の体験先に旧大沢小が加わったのは今年度が初。大沢地区文化財保存会の永井会長によると、こうした形で中学生を受け入れたのも初めてといい、「大沢小建物の認知度が上がってきたのを感じる」と喜んでいた。
この日体験した「米ぬか雑巾」は、米ぬかを炒ったものを袋状の手ぬぐいに入れ、米ぬかから出る油分を活用して階段の手すりや床を磨く方法。現代の中学生にとって未知の手段で、生徒たちは手すりなどを磨きながら、少しずつツヤが出る様子を見て驚いていた。