小諸美術会の元会長で一水会会員の黒鳥正己さん(80)=小諸市東小諸=は、絵を描き始めて50年近く。このほど自宅を増築し、宅内で保管していた大小様々な過去作品約130点を展示、保存するためのミニギャラリー「アテリエール・ノアール」を作った。黒鳥さんは「これまでの絵画人生の証のような場所ができた」と話す。
黒鳥さんは一水会展や日展などの全国公募展に何度も応募しており、これらの過去作品は、自宅内の6畳間の部屋いっぱいに保管。この状況をなんとかしようと考えてきたが、「燃やしてしまうこともできないし、寄付するのも難しい」と頭を悩ませていた。
昨今はコロナ禍で、創作活動は続けつつも先行きが見えない中、一念発起して作品を保管する倉庫の建設を思い立った。広さは6畳ほどで、ほとんどの作品を収納しているほか、美術関連書籍などの資料も置いた。名前のアテリエールは「画室」、ノアールは「黒」を意味する。
作品保管だけでなく、一部は多くの人に見てもらえるよう展示もしていて、今後は季節やモチーフ、場所などをテーマに作品の入れ替えも定期的に行う予定。ギャラリーは見学もできる。問い合わせは黒鳥さん(電話090・5502・0767)。