3年ぶりに響く「よいよい」 祇園祭 健速みこし マスク姿で巡行
小諸市の祇園祭は10日に開き、「健速みこし」が3年ぶりに地区内を巡行。担ぎ手たちによる威勢の良い「よいよい」の掛け声が、久しぶりに市街地に響き渡った。
健速みこしは、コロナ対策に万全を期しながらの実施を決断。担ぎ手はマスクを着用したままで担ぎ、その分、例年より休憩を多めにとるなど配慮。水掛けや渡し台など恒例の神事はすべて行ったが、全体の行程を3時間ほど短縮した。
巡行前に神事を行った健速神社の境内には、久しぶりのみこし練りを一目見ようと大勢の市民が集まった。田辺久夫総代長は、集まった市民を見ながら、「これだけの人が楽しみにしてくれていたのかと改めて実感した。コロナ対策は大変さもあるが、やって良かった」と話していた。
天王社みこし 3年連続中止 来年へ思い込め神事
祇園祭の「天王社みこし」は、担ぎ手から巡行を望む声も上がったほか、総代会でも開催に向けた検討を続けたが、コロナ禍の中、区民の健康や安全を第一に考え5月の時点で3年連続となる中止を決断。10日は神事のみを行った。
当日は市町と新町の歴代区長や歴代氏子総代らを招待し、約30人が参加した。天王社みこしは昨年、33年ぶりに大改修しており、あおき自治会の小林節雄会長(77)=市町=は、「今年は規模を縮小してでも行いたかったが残念」と話した。また、柳澤吉昭総代長(63)=市町=は、「神事では、来年こそ練り歩きができるようにと願いを込めた」と話していた。