来春に控えている次期県議選に向け、県会特別委員会の選挙区見直しの議論が行われているが、佐久地方では現行の小諸市(定数1)と佐久市・北佐久郡区(定数4)を再編して、「小諸市・御代田町・軽井沢町」(定数2)とするか、現状維持とするかで意見が分かれている。
再編を望んでいるのは小諸、御代田、軽井沢の3市町。「浅間南麓の同じ生活圏で、行政も密接な関係にある」と主張する。一方、現状維持を主張する立科町は「歴史や文化のつながりが大きい群を二分することになる」と意見は対立している。同様の論議は「平成の大合併」後の10年前にも行われたこともあるが、当該選挙区選出の県議はこの議論をどう受け止めているか―。

【小諸市区】

こ・県議(山岸)住民の声に従う
山岸喜昭氏②=小諸市=(信州・新風・みらい)
1人区や飛び地解消などを前提とした見直しということだが、現状の区割りから選出された県議としては選挙区の住民の皆さんに決めてもらい、その声に従いたいと思う。

 

 

【佐久市・北佐久郡区】
さ・県議(今井正子)現状維持が望ましい
今井正子氏④=立科町=(無所属)
郡部の住民の声を反映させるために、北佐久郡を割るべきではない。また、今の区割りは平成の大合併後に県会で十分議論を尽くした上での決定だったことから、現行維持が望ましい。地元住民の声をしっかりと聞いてほしい。

 

 

さ・県議(小山仁志)再編案に賛成
小山仁志氏①=佐久市=(新ながの・公明)
市町村の位置関係や産業、歴史的なつながりから「小諸・御代田・軽井沢」の再編案に賛成する。住民にとってもより自然な流れだといえる。現行の区割りの継続をしたいというのは、郡部に支持者の多い議員の意向だ。

 

 

さ・県議(花岡賢一)議論のプロセス足りない
花岡賢一氏①=佐久市=(信州・新風・みらい)
首長らの要望は強い気持ちの表れと受け止めるが、「だから変えます」では議論のプロセスが足りない。現行の区割りが良いとは言わないが、自分の投票してくれた有権者に対して「次はこの区割りでお願い」とは言えない。

 

 

さ・県議(藤岡義英)党として見直し案を提案
藤岡義英氏②=佐久市=(共産党)
現職県議や住民の声を聞いていないことに疑問を感じている。関係する選挙区の住民世論が高まることが必要だが、党県議団としては「小諸、御代田、軽井沢」(定数2)と「佐久・南佐久・立科」(定数4)を提案している。