佐久市の長土呂区で、地域のつながり強化や生きがいづくりの核となる学習グループ育成の動きが本格化してきた。区民の健康や仲間づくりに欠かせない生涯学習活動だが、ここ数年はフランダンスや詩吟、スキーなど会員の高齢化で活動休止に追い込まれるグループも出てきた。「今のうちにてこ入れして、生きがい豊かな区に発展させよう」と考えている。
新幹線駅周辺の開発で住宅建設が急速に進む長土呂区は、既に人口が5千人を超えて「小海町よりも大きな区」に発展。佐久平浅間小の開校や、佐久広域唯一の斎場の建設も進んだ。その一方で、従来から住んでいる区民と転入者との交流や、世代を超えたコミュニティづくりにも迫られてきた。その役割を担う存在としてスポットを当てたのが生涯学グループだ。現在、区の公民館活動では野球やマージャン、俳句など13のグループが活動中。最近では囲碁教室も立ち上がっている。
7日には、新たなグループ発足の流れを作ろうと、同区公民館(東城公人館長)が「さあ始めませんか生涯学習」と題した講演会を開いた。臼田地区で活動する「佐久おやじの会」と、元佐久市長で同区の俳句同好会代表を務める神津武士さんが講師となり、生きがいを持って活動する重要性や楽しく生きる秘訣を語った。東城館長は、「公民館活動の意義は今後も高まっていく。まずは行動を起こして学習グループの育成につなげたい」と話している。