早朝6時半の懐古園馬場。三々五々集まってきた人たちが輪になってラジオ体操を始める。25年続く「いつもの光景」だ。
参加しているのは、ウォーキングや朝の散歩を楽しむ面々。70代を中心にした男女9人が、いつものメンバーだ。グループの名前があるわけでもなく、会費も規則もなし。20年近く続けている田町の掛川宣夫さん(78)は、「懐古園の四季折々の朝の風景を、ラジオ体操と一緒に楽しめる」と話す。「疎開で訪れた小諸で暮らしたい」と東京から移住した南町の難波晧雄さん(82)は最年長者。「清々しい朝の体操が何よりの健康法」という。
馬場でのラジオ体操は、冬場を除き毎日休みなしで行っている。ラジオから流れる掛け声に合わせるかのように、今の時期はウグイスの鳴き声もあちこちからこだまする。10分間の体操をした後は、「それではまた明日」と三々五々帰路へ。「コロナ禍であっても、この気持ち良さは変わらない」という面々は、「散歩がてら一緒にやりましょう」と、気楽な参加を呼び掛けている。