佐久市立浅間総合病院の肥満症改善外来(スマート外来)は10月1日(火)から、中央大との共同で、スマホアプリを活用して同外来受診患者の毎日の食事や体重記録などの健康管理を行うことで、今までよりも体重や体脂肪の減少、脂肪肝などの症状を改善できるか検証する研究を始める。
スマート外来は、肥満症の患者を食事面の改善で体重減少させたり、肥満症と関連する疾患である脂肪肝や糖尿病などを改善するのが大きなねらいの外来で、2人の医師で月に130人ほどの患者を診察している。平成29年8月の外来開設以来、受診者の8割が3カ月で5㌔の減量に成功しているが、残る2割は成功していない。
同外来担当医師の尾形哲さん(49)は、この2割の患者は「言われていることはわかるが実践できないという自己管理がうまくいかないため」と分析。「月1回の診察では限界がある」と課題に感じていた中、SNSを通じて中央大から今回の研究の話を持ちかけられた。
研究は「佐久スマートプロジェクト」と命名。患者は専用のスマホアプリをダウンロードし、間食も含め毎日何をどれくらい食べたか入力すると、翌日に管理栄養士からアドバイスや指導のコメントが入る仕組み。食事記録は写真で撮影するのも可能という。
対象人数はこれから新規で同外来を受診する患者のうち100人で、年内いっぱいまでに集めたい考えだ。研究期間は1年間。尾形医師は「研究によって、どういう人にどういう指導をすれば効果が出るかが見えてくるはず」と話している。
研究に参加できるのは20歳以上75歳以下の男女で、BMIが25以上かつ高血圧などの肥満関連疾患があり、スマートフォンを使っている人。地域は問わない。
問い合わせは浅間総合病院(電話0267・67・2295)。