「人に喜んでもらえるのが創作の励み」―。佐久市原の五十嵐姃子(せいこ)さん(75)は、自作の可愛らしいぬいぐるみを佐久市市民創錬センターに寄付。同センター入口で、訪れる人の目を楽しませている。
出身は横浜市。長く同市に暮らしたが、2人の子どもの独立を機に夫の故郷である佐久市に移り住んだ。「娘時代に洋裁は習っていた」というが、再び本格的に手芸に取り組み始めたのはコロナがきっかけ。「自宅で過ごす時間を有効に活用しようと、教本を購入して作品づくりを始めた」といい、カモなどをモチーフにしたぬいぐるみを作り、自身が趣味で通うフォークダンス教室の会場である創錬センターに寄付するようになった。
「早寝早起きなので…」と、創作は主に早朝の時間を活用。「創作中は没頭できて楽しい。時には頭の中で日々の反省をしながら手を動かすこともある」と五十嵐さん。また、食事づくりの時も「煮炊きしている時間がもったいない」と、「煮えるまでの間のわずかな時間も創作に費やしています」。
パート勤務する製菓店の仲間に作品を配ることもしばしば。「喜んでもらえると作りがいがある」と笑顔を見せた。