小諸署と小諸市は21日、高齢者が交通手段の一つとして利用する機会が多い電動車いす(シニアカー)の安全運転体験講習会を滝原区の公民館で開き、同区の高齢者12人が参加。シニアカーの安全な乗り方や交通上のルールを学んだ。
シニアカーは免許が不要で、交通法規上「歩行者」扱いになる。「免許返納後の車に代わる交通手段になりうる」として、普及を図るために講習会を計画。加えて、昨年に市内でシニアカー乗車中の死亡事故が発生していることから、安全な運転方法の周知もねらった。
講習会では、小諸署の関康洋交通課長が、「シニアカーは右側通行」といった基本のルールを説明。参加者からは「(進行方向の)左側に歩道がある場合はどうすればよいか」との質問も出た。ちなみに歩道が優先となるため、この質問のケースでは歩道のある側を走ることになる。
参加者の清水さだよさん(91)は、「これがあるから外出もできる」という10年以上のシニアカー愛用者だが、「交通ルールで迷うこともあったので、正しく知識を学べて良かった」と話していた。