佐久市岩村田小の全校児童520人がこのほど、1人ずつ夢を書いたカードを付けたバルーンを大空へ飛ばした。同小の創立150周年記念事業の一環で、記念事業組織委員会(森角和士委員長)が主催。夢を書いたカードには、拾った人に「岩村田小へ連絡して」と電話番号付きのメッセージも記載しておいたところ、17日時点で42件の連絡が寄せられ、関係者は反応の多さに驚いている。
赤や青、黄色、白など色とりどりのバルーンに付けられたカードには、児童1人ひとりが「サッカー日本代表になる」「父母のように医者になる」「世界が平和になるように」など、それぞれの夢をしたためた。同小卒業生でもある森角委員長は、「自分も昔バルーン飛ばしを体験した。あの時の感動を、子どもたちに体験させたかった」と話す。
バルーンを拾った人から学校に寄せられた連絡は、42件すべてが群馬県下仁田町、富岡市、甘楽町から。中には、「拾った日がたまたま78歳の誕生日だった。素敵なプレゼントをいただいた気分」と喜んだ女性や、「自分も子どもの頃に風船を飛ばした経験がある。懐かしい気持ちになった」という高齢男性のエピソードも届いた。
同小は、「連絡をくれた人が思っていたより多く、拾ってくれた人と児童の双方にとって良い繋がりが生まれた」と感激している。

バルーンを空へ放す児童たち。関係者が不思議がっているのは、この日、バルーンは風に乗って西の空へ消えていったのが、届いた連絡のすべてが佐久市より東側の群馬県からだったことだ