佐久市高柳の県水産試験場佐久支場(上島剛支場長)は18日、水田養殖用の「親ブナ」830㌔を出荷した。
毎年この時期に希望する農家にJA佐久浅間を通じて販売。親ブナは水田で産卵させ、生まれた稚魚を9月頃まで育てて出荷する。佐久地域では秋の味覚として甘露煮などにして味わう家庭も多く、今年は60軒の農家から申し込みがあった。
生産者の高齢化と後継者不足で農家数は年々減っており、佐久地域の出荷量も平成20年頃に30㌧あったが、昨年は約10㌧と三分の一まで減っている。小諸市和田から親ブナを買いに来た甘利睦生さん(80)は「以前、店に小ブナを買いに行って売り切れだったことがあり、ならば自分で育てようと始めて10年になった。毎年食べるのが楽しみ」と話していた。