文豪・島崎藤村(一八七三―一九四三年)を偲ぶ「藤村忌」は、命日の8月22日に懐古園内の藤村記念館で開いた。例年2百人以上が参加するが、今年は新型コロナウイルス対策のために関係者のみの15人で行った。
これまでは式典で献歌が行われてきたが、今回は同館の職員3人が5月から練習を重ねてきた「初恋」「椰子の実」「惜別の歌」「千曲川旅情の歌」をオカリナで演奏したほか、職員1人が「浅間の麓」を朗読。献花は参加者全員で行った。
柳澤厚館長は「これまで一度の中止もなく開いてきたので、規模を縮小してでも実施できてホっとしている。来年は通常の状態に戻り多くの人と一緒に偲びたい」と話していた。