2ヵ月かけ 鼻顔稲荷神社に奉納 

佐久市岩村田の佐藤君代さん(95)は、「コロナの収束に効果があれば」と、約2ヵ月かけてコツコツ仕上げた千羽鶴を自宅近くの鼻顔稲荷神社に奉納した。
「家に残すものは何もいらない。ただ、私の心だけは残しておきたい」との思いで千羽鶴づくりを始めた佐藤さん。「最初は苦労に感じたが次第に習慣になり、深夜12時まで作っていた日もある」という。また、その思いを知った友人で元佐久市長の神津武士さん=長土呂=が「奉納 祈願コロナ禍消滅」と書いた札を代筆。千羽鶴に添えた。
上田市から佐久へと嫁ぎ、1男1女もうけた佐藤さん。現在、長男夫婦と3人で暮らし、家庭菜園づくりに精を出す毎日だ。「収穫まで面倒をみるのは子育てと同じ。日々の作業は本当に楽しい」と笑顔を見せる。収穫した野菜は近所や通りすがりの人にも分けているといい、「人にあげて喜んでもらえることが野菜づくりの励みです」。
思いを込めた千羽鶴は現在、神社境内に掲げられており「私の思いが神様に届いてくれたら」と願いを込めた。